塗装工事 屋根塗装 2026.11.05
屋根は塗装で大丈夫?カバー工法・葺き替えとの違い
屋根の状態に合わせて、これからのお手入れを考えましょう。
「屋根が色あせてきたけれど、塗装で大丈夫?」
「カバー工法をすすめられたけれど、どんな工事?」
「葺き替えが必要なのは、どのような場合?」
屋根のメンテナンスには、塗装、カバー工法、葺き替えなどの方法があります。
それぞれ工事の目的と対応できる範囲が異なるため、価格や築年数だけで決めず、屋根材と下地の状態を確認することが大切です。
今回は、3つの工法の違いと、選ぶときのポイントをご紹介します。
屋根は、表面だけで雨を防いでいるわけではありません
屋根は、スレートや金属などの屋根材、その下の防水紙、野地板と呼ばれる下地などで構成されています。
表面の色あせが目立っていても、屋根材や下地が健全な場合があります。一方、見た目の変化が小さくても、雨水の浸入や下地の傷みが進んでいることもあります。
どの部分を、どこまで直す必要があるか。
それを見極めることが、工法選びの出発点です。
① 屋根塗装|既存の屋根材を保護するお手入れ
屋根塗装は、既存の屋根材に必要な下地処理や補修を行い、塗料で表面を保護する工事です。
色あせた外観を整えるとともに、屋根材の表面を保護します。金属屋根では、サビの状態に応じた処理やサビ止めも重要です。
塗装を検討できるのは、こんな場合
- 塗装に適した屋根材である
- 屋根材に著しい割れや傷みがない
- 必要な補修を行えば、引き続き使用できる
- 下地や雨仕舞いに、塗装では対応できない問題がない
塗装でできないこともあります
塗装では、防水紙や野地板を新しくすることはできません。また、傷んだ屋根材の強度を元に戻す工事でもありません。
割れや層状の剥がれが進んだスレート、腐食によって穴が開いた金属屋根などは、塗装以外の対応を検討します。
粘土瓦など、通常は屋根材自体の塗装を必要としないものもあります。まずは素材の確認が大切です。
② カバー工法|既存の屋根の上に、新しい屋根を重ねる工事
カバー工法は、既存の屋根を原則として残し、その上に新しい防水紙や屋根材などを施工する方法です。住宅では、既存のスレート屋根などに軽量な金属屋根を重ねる例があります。
既存屋根の撤去範囲を抑えられるため、条件によっては葺き替えより工期や廃材を抑えられます。
カバー工法を検討できるのは、こんな場合
- 既存屋根の形状や材質が、重ね葺きに適している
- 下地に必要な強度があり、新しい屋根を適切に固定できる
- 建物が、追加される屋根の重量に対応できる
- 軒先や壁との取り合いなどを、適切に納められる
下地の傷みが大きい場合は注意が必要です
既存屋根を残すため、下地全面を直接確認・補修できる工法ではありません。
雨漏りなどによって野地板が傷んでいる場合は、その範囲と程度を確認し、葺き替えを含めて検討します。
また、瓦屋根など、そのまま重ねる工法が適さない屋根もあります。どの屋根にも施工できるわけではありません。
③ 葺き替え|既存の屋根を撤去して、新しくする工事
葺き替えは、既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材へ交換する工事です。
撤去後に防水紙や野地板の状態を確認でき、必要な補修や更新を行えることが特徴です。
葺き替えを検討するのは、こんな場合
- 屋根材の劣化が大きく、継続使用が難しい
- 防水紙や野地板の傷みへの対応が必要
- カバー工法に適さない形状や構成である
- 既存屋根を撤去し、屋根全体を見直したい
撤去費用や、工事中の雨対策も確認しましょう
葺き替えでは、既存屋根の撤去・処分が必要になります。下地の補修範囲によっても費用や工期が変わります。
工事中の雨対策や、撤去後に新たな傷みが見つかった場合の対応も、事前に確認しておくことが大切です。
3つの工法の違い
| 比較項目 | 屋根塗装 | カバー工法 | 葺き替え |
|---|---|---|---|
| 主な目的 | 既存屋根材の表面保護 | 新しい屋根を重ねて改修 | 既存屋根を撤去して更新 |
| 既存の屋根材 | 原則として残す | 原則として残す | 撤去する |
| 防水紙の更新 | 原則として行わない | 既存屋根の上に新設する | 撤去後に更新する |
| 野地板への対応 | 原則として限定的 | 状態の確認が重要 | 撤去後に確認・補修しやすい |
| 屋根の重量 | 大きな変化は少ない | 既存屋根に重量が加わる | 新旧の屋根材によって変わる |
| 判断のポイント | 塗装できる素材・状態か | 下地・重量・納まりが適するか | 撤去して直す必要があるか |
※実際の施工内容は、屋根の構造や採用する工法によって異なります。
雨漏りがある場合は、原因の確認が先です
「雨漏りしているから、屋根を塗れば直る」とは限りません。
雨水の浸入には、屋根材の傷み、板金の接合部、防水紙、外壁との取り合いなど、さまざまな原因が考えられます。
塗装だけで対応しようとせず、原因を調べて必要な補修方法を検討することが大切です。天井の染みや雨漏りの履歴がある場合は、ご相談時にお知らせください。
費用は、同じ条件で比較しましょう
一般に、塗装よりもカバー工法や葺き替えのほうが工事範囲は大きくなります。ただし、実際の金額は屋根の面積、形状、下地の状態、材料、足場などによって変わります。
見積もりでは、合計金額とともに次の点を確認しましょう。
- 使用する塗料や屋根材の商品名
- 防水紙や下地補修の範囲
- 棟板金や軒先、壁との取り合いの工事内容
- 撤去・処分費用と足場費用
- 追加工事が必要になる条件
- 保証の対象と施工後の対応
今回の費用に加え、今後のお手入れや住み続ける期間も踏まえて考えると、選びやすくなります。
築年数だけで、工法を決めないことが大切です
同じ築年数でも、屋根材やこれまでの補修歴、日当たり、風雨の影響によって状態は異なります。
ウイングビルドでは、屋根の状態とお客様のご希望を確認し、塗装で対応できる範囲と、別の改修が必要な範囲をご説明します。
見えない部分に不明点がある場合は、追加調査や、工事中の確認が必要になることもお伝えします。
よくあるご質問
色あせていたら、葺き替えが必要ですか?
色あせだけで、葺き替えが必要とは判断できません。屋根材の種類、割れや腐食の有無、下地の状態などを確認します。
カバー工法をすれば、下地の傷みも直りますか?
既存の屋根に新しい屋根材を重ねるだけでは、傷んだ下地が直るわけではありません。下地に問題がある場合は、補修方法や工法を見直す必要があります。
塗装した後でも、将来カバー工法にできますか?
可能な場合はありますが、その時点の屋根材と下地の状態、屋根の構成などによって判断します。将来の改修も視野に入れて、今回の工事を検討しましょう。
自分で屋根に上って確認したほうがよいですか?
転落や屋根材を傷めるおそれがあるため、ご自身では上らずにご相談ください。地上から気づいた変化や、室内の染みなどをお伝えいただければ大丈夫です。
つばめ親方から、ひとこと
「屋根のお手入れは、今の状態を知ることから!塗る・重ねる・取り替える、それぞれの違いを確認して、お家に合う方法を選びましょう。」
屋根のこれからを、ウイングビルドと。
「塗装でよいのか、まずは確認したい」
「カバー工法と葺き替えを比較したい」
「これから長く住むために、必要な工事を考えたい」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
住まいの状態と、これからの暮らしに合わせて、納得して選べる屋根のメンテナンスをご提案します。
「塗伝心」――一塗り一塗りに心を込めて。屋根を守る方法から、一緒に考えます。





