塗装工事 特殊塗装 2026.11.05
遮熱塗装・遮熱シート、工場の暑さ対策はどう選ぶ?
建物の構造と熱の入り方から、現場に合う方法を考えましょう。
「夏になると、工場内に熱がこもる」
「屋根の下に立つと、上から熱気を感じる」
「空調や大型ファンを使っているけれど、暑さが厳しい」
工場や倉庫の暑さ対策では、屋根や壁から入ってくる熱を抑えることも大切です。
その選択肢となるのが、遮熱塗装と遮熱シートです。
どちらも日射による熱への対策ですが、施工する場所や仕組み、適した条件が異なります。製品の性能だけで選ばず、建物の状態と現場の使い方に合わせて検討しましょう。
工場の暑さは、どこから来るのでしょうか?
工場内の暑さには、複数の要因が関係しています。
- 日射で熱くなった屋根や外壁
- 窓や開口部から入る日差し
- 機械や炉、製品などから発生する熱
- 換気不足による熱気の滞留
- 湿度や空調能力、作業場所の配置
特に、日射で高温になった屋根の裏面からは、作業者や設備へ輻射熱が伝わります。輻射熱とは、離れた場所へも放射によって伝わる熱のことです。
室温だけでなく、屋根や壁の表面温度、作業者が熱を感じる位置も確認することが、対策選びの出発点です。
遮熱塗装とは?|屋根や外壁が吸収する日射熱を抑える
遮熱塗装は、太陽光に含まれる近赤外線を反射する塗料を、屋根や外壁の外側などに施工する方法です。
日射による表面温度の上昇を抑え、建物内部へ伝わる熱を減らすことを目指します。
遮熱塗装を検討しやすいケース
- 屋根や外壁が塗り替え時期を迎えている
- 屋外側から施工できる
- 既存の屋根材や塗膜が、塗装に適した状態である
- 建物の保護と暑さ対策を一緒に進めたい
金属屋根の場合は、サビやボルトまわりの状態も確認します。必要な補修や下地処理を組み合わせることが大切です。
選ぶときのポイント
遮熱性能は、製品だけでなく色によっても異なります。一般に、明るい色は暗い色より日射を反射しやすい傾向があります。
また、塗装だけでは、穴あきや下地の傷み、雨漏りの原因を解消できない場合があります。まずは屋根を適切に維持できる状態か確認します。
遮熱シートとは?|設置方法に合わせて、輻射熱の伝わりを抑える
遮熱シートは、アルミなどの反射面を利用する材料です。工場では、屋根裏や壁の内側などに設置し、高温になった屋根や壁から室内へ伝わる輻射熱を抑える方法があります。
屋根外側に施工する製品もあり、使用する材料と設置場所によって工法は異なります。
遮熱シートを検討しやすいケース
- 屋根裏が露出していて、施工空間を確保できる
- 屋根の下や日射を受ける壁際で、強い輻射熱を感じる
- 屋内側からの施工を検討したい
- 建物の構造に合わせて、施工範囲を計画できる
選ぶときのポイント
反射面と向き合う空気層は、輻射熱を抑えるうえで重要です。シートを取り付けるだけで、どのような条件でも同じ性能が得られるわけではありません。
設置する向きや空間、固定方法に加え、照明・配線・配管・消防設備への影響、結露や点検のしやすさも確認します。
工場内では、高所作業車の進入や設備の移動が必要になる場合もあります。
遮熱塗装と遮熱シートの比較
| 比較項目 | 遮熱塗装 | 遮熱シート |
|---|---|---|
| 主な仕組み | 日射を反射し、表面の温度上昇を抑える | 反射面を利用し、輻射熱の伝わりを抑える |
| 主な施工例 | 屋根・外壁の外側 | 屋根裏・壁の内側など |
| 検討のきっかけ | 塗り替えと暑さ対策を同時に行いたい | 屋根裏などからの輻射熱を抑えたい |
| 確認したい条件 | 下地、既存塗膜、色、屋外での作業条件 | 設置空間、空気層、固定方法、設備との干渉 |
| 現場への影響 | 天候や屋根への昇降・安全対策に配慮 | 屋内設備や作業動線、高所作業に配慮 |
| 維持管理 | 塗膜の劣化や汚れを点検 | 汚れ、破損、たるみ、固定部などを点検 |
※施工場所や必要条件は、採用する製品・工法によって異なります。
どちらがよいかは、現場の条件で変わります
屋根の塗り替えも必要なら、遮熱塗装を検討
屋根に色あせや塗膜の劣化があり、塗装によるメンテナンスが適している場合は、遮熱塗料を選ぶ方法があります。
下地処理や補修を含め、建物の保護と暑さ対策をまとめて計画できます。
屋根裏からの熱が強く、設置空間があるなら、遮熱シートを検討
屋根裏が露出し、作業者の頭上から強い熱を感じる場合は、屋内側の遮熱シートが選択肢になります。
屋根裏の形状や設備配置を調べ、効果を狙う範囲と施工方法を検討します。
機械の発熱や熱気の滞留が主な原因なら、別の対策も必要
遮熱塗装や遮熱シートだけで、機械の発熱や換気不足まで解消することはできません。
排熱、換気、断熱、空調なども含めて検討することで、現場に合う対策につながります。
「何度下がるか」は、測る場所と条件を確認しましょう
暑さ対策の資料を見るときは、何の温度を測った数字なのかを確認することが大切です。
屋根表面温度、屋根裏面温度、室温は、それぞれ異なります。
屋根表面の温度が下がった数字を、そのまま室温の低下として考えることはできません。また、室温の変化が小さくても、輻射熱が減ることで体感が変わる場合があります。
比較する際は、外気温、日射、測定時刻、工場の稼働状況、空調の使用条件などもそろえて確認しましょう。
費用は、材料代だけで比較しないことが大切です
施工費用は、面積に加えて、次のような条件で変わります。
- 屋根や外壁の傷みと補修範囲
- 足場や高所作業車の必要性
- 施工する高さと作業空間
- 機械・荷物の移動や養生
- 配管・照明などを避ける加工
- 休日施工や区画ごとの施工
- 今後の点検・メンテナンス方法
初期費用とともに、建物の修繕予定や稼働への影響も含めて比較しましょう。
ウイングビルドのご提案は、現場確認から
① 暑さのお悩みを伺います
暑くなる時間帯、作業場所、空調の状況などを確認します。
② 建物と設備を調査します
屋根・壁の構造や傷み、断熱材の有無、施工空間、設備配置などを確認します。必要に応じて表面温度なども測定します。
③ 目的に合った方法をご提案します
遮熱塗装、遮熱シート、そのほかの対策も視野に入れ、期待できることと施工条件をご説明します。
④ 稼働状況に合わせて工程を考えます
休日や休業期間、施工区画、設備の移動などを事前に打ち合わせます。
よくあるご質問
遮熱塗装と遮熱シートを、両方施工することはできますか?
条件が合えば可能です。ただし、併用した効果を単純に足し算することはできません。目的と費用のバランスを確認して検討します。
冬は寒くなりませんか?
影響は、施工方法や建物の断熱・暖房条件によって異なります。夏場だけでなく、年間の使用状況を踏まえて検討します。
工場を稼働させながら施工できますか?
施工場所や工程によって判断します。落下物対策、塗料の臭気、粉じん、設備への影響などを確認し、一部の作業停止や立入制限をお願いする場合があります。
遮熱対策をすれば、熱中症対策は十分ですか?
建物への対策に加え、暑さ指数(WBGT)の確認、休憩、水分・塩分補給、作業時間の調整など、作業環境と働き方の両面での対応が必要です。
つばめ親方から、ひとこと
「暑さ対策は、熱がどこから来るかを知ることから!屋根も壁も現場の使い方も確認して、ぴったりの方法を一緒に考えましょう。」
工場・倉庫の暑さ対策は、ウイングビルドへ。
「まずは、どちらが向いているか知りたい」
「来年の夏に向けて、予算を検討したい」
「屋根の修繕と一緒に暑さ対策を進めたい」
そんな段階から、お気軽にご相談ください。
ウイングビルドは、建物の状態と現場のお困りごとに向き合い、働きやすい環境づくりをお手伝いします。
「塗伝心」――一塗り一塗りに心を込めて、工場の暑さ対策を現場から。





